私は自分でゲームを作ることができませんし、経営に口が出せる立場でもありません。

消費者です。



消費者から見た無責任な戯言だと思ってください。

もしかしたら偉そうな物言いに見えるかもしれませんが。


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スマホゲーは悪なのか



一番よく言われているところからいきましょう。

「日本のゲームメーカーはスマホゲーに推移している。だから云々」

確かにそうですね。

スマホゲーを作っていることによって、コンシューマゲーム開発は減っていると思います。



コナミなどのコンシューマゲームメーカーが次々にスマホゲームを作っている現状。

特にコナミは社長が「スマホ注力!」って言っていますし、タイトルもスマホばかりになってきています。



私は別にこれが悪いことだとは思いません

儲かる方へ舵を切るのは企業として当然のこと。



どちらかというと供給(メーカー)より需要(プレイヤー)の方が問題だと思っていて、日本のメーカーが日本人向けにゲーム作っても、肝心の日本では一部を除いて売れていないでしょう。


一方スマホゲームは好調で、コナミのこの間のIRなんか凄かったですよね。

あれは明らかにスマホゲーが牽引した結果です。


面白い物を作ったら売れる市場であれば、日本市場向けに「面白いゲーム作ってやる!」という思いにもなるでしょう。しかし決してそうではない。


なら収益が見込めるスマホゲーか、海外でも売れそうなタイトルに絞って開発することになるのは仕方がない。

企業が利益を求めるのは当然のことす。

海外のゲームメーカーだって慈善事業でゲーマーが喜ぶゲームを作っているわけではない。




日本「だけ」がこうなのか



日本と海外で分けてしまうのも乱暴なことかもしれませんが、各国を見てもキリがないのでそうします。


海外のゲーム市場はどうなのか



実は順調なんですよ。


家庭用ゲーム市場が縮小傾向な日本に対し、海外は年々増しています。



日本人向けの日本産ゲームがたくさん出て欲しいという意見はわかりますが、正直言ってもっと日本人がゲームを買わない限りそれは難しいでしょう。
PS4の普及台数もまだまだですし。


FF15が日本国内で成功すれば、その後続々と出ることになると思います。





日本は海外に負けているのか



海外で括ってしまうと日本VS全世界となるのでフェアじゃないですが、大体どこの国で作っても「洋ゲー」で一括りなのでここは無視します。絶対数で見ないですし。


日本のゲームメーカーが海外向け(と一言では言えないが、海外も視野に入れた)に作ったゲームは、実は割と成功していると思います。


bloodborneスプラトゥーンは海外でも調子がいい。互いにミリオンを記録しています。
今度出るMGSV:TPPなんてもしかすると500万いくかもしれません。


今年だけで国産ゲームが三本もミリオン達成すれば上々じゃないですか。(零式HDはリマスターなので省きます)



個人的には超大作AAAタイトルゲームが(MGSしか)ないのは残念ですが、別に日本が一人負けしているとか、もう日本のゲームは駄目だ!とか、そういうことはないと思いますね。


確かに昔に比べたらゲーム先進国ではなくなってしまった印象はありますよ。

ただし、あらゆるジャンルのゲーム(TRPG、カードゲーム、ボードゲーム、コンピュータ含めて)で後進国だった日本が、マリオやパックマンやインベーダー、ファミコンにPlaystationを生み出すことができたのがむしろ不思議なくらいじゃないですか。


 


日本産ゲームの凋落



昨今の失望の声はおそらくこれでしょうね。


つまり、多くの日本人ゲーマーは凋落した日本のゲーム業界を憂えている。


ゲームにおいて世界のイノベイターはもう日本ではありません。 


私もこの思いはあります。

ファミコン時代からやっているゲームはみんな日本のゲームで、スーパードンキーコングが海外製作だと知って驚いたくらい。

PS2くらいまでは(ごくたまにクラッシュバンディクーのようなゲームはあったものの)日本のゲームばかりを遊んでいました。


その後ですね。

PS3、そしてこの頃覚えたPCゲームによって私はいわゆる洋ゲーを知り、日本国内全体でも徐々に洋ゲーの力が増していった。

そして気が付くと夢中になってプレイしているのはTES、GTA、BF、Civと洋ゲーの比率がどんどん大きくなっていき、今では日本産ゲームをすることの方が少なくなってしまいました。


これは私だけではないと思います。

日本国内全体で見ても、売上上位の洋ゲーの比率は大きくなっています。


もう認めましょう。


ゲームにおいてはもう日本が世界の中心ではないことを。
 



和ゲーは洋ゲーに勝てるのか



勝つが何を意味するかで変わってきますが、私は「面白さ」だと思います。


面白さなんて一概には言えませんから、これはもう各人の物差しです。



スカイリムより、GTAより面白いじゃないかこの和ゲーは!


と思う人が多ければそれは(少なくとも日本国内では)勝ちと言っていいんじゃないでしょうか。



私は日本のゲームはまだまだ捨てたものではないと思います。


ゲーム開発費の高騰によって売れる見込みがないゲームを作ることが難しくなって久しいですが、ここ数年でその様相が変わりつつあります。

光明が見えたと思ったのは「No man's sky」の存在。

No man's skyは広大な銀河系を旅するゲームで、マップの広大さでは過去最高になると思われます。


なんと1800京個の惑星があり、全ての惑星を見て回るのに50億年かかるという途方もないスケール。
当然一つ一つ作ったわけではなく、自動生成エンジンによってこの規模を作り上げるのですが、それでもこの規模は凄い。


そして、このゲームを作ったのは「Hello Games」という小さなインディースタジオなのです。

しかもどこかのお抱えのスタジオではなく、独立系のインディースタジオです。


PS4での開発が比較的容易なのもありますが、これにはSCEが一枚噛んでいます。


このゲームの話を聞きつけたSCE側から接触があり、サポートを申し出たそうです。
おそらく技術支援の他に資金も入っているのではないでしょうか。開発期間も長いようですし。



このように、資金がなくともゲームを作る気概さえあれば開発できるという状況です。

しかもNo man's skyはそのゲームデザインから、インディースタジオの作品であるにも関わらず、異例の前評判を受けています。おそらく発売されれば良いセールスを記録するでしょう。

つまり、資金やネームバリューがなくとも面白いゲームを作れば注目される土壌が(日本にはないが)世界にはあるということです。



メーカーやスタジオのやる気さえあればの話ですけどね。




最近の日本ゲームメーカー



今年のE3では各メーカーが近年稀に見る爆弾をたくさん用意していたので多少霞んでしまいましたが、和ゲーもかなりがんばっていますよね。


FF7を筆頭に、シェンムー3、人喰いの大鷲トリコ、ニーア2、SO5、ダクソ3と、日本産ゲームでも新作の発表が相次いでいます。 


国産でこれだけ開発しているなんて、これから日本産ゲームもがんばってくれるぞ!という期待感が増します。

ただ、この中だと新規IPがトリコのみなんですよね。

贅沢を言うと新規IPがバンバン出てくるのが理想なのですが・・・


まぁ、この辺のタイトルと既に発売が決まっているタイトルのMGSV:TPPやFF15がハード普及も牽引してくれると、これからどんどん増えていってくれることでしょう。




結論



今回のE3で、日本は海外に負けてない!と思うことができました。


まだ発売もしていないのでなんとも言えません。

ただし、作る気があるというのが嬉しいじゃないですか。


とりあえず近いところでMGSV:TPPですね。


これでPS4がもう何十万台か普及して、ソフト販売数も世界で400万、いや500万なんてことになったら、その時こそ日本産ゲームの復興を信じることができる気がします。