2016年3月10日発売のオンラインRPG
The Division
公式HP
http://www.ubisoft.co.jp/division/
1月末に開催されたクローズドβテストに参加したのでその感想をば。
あまりにも短時間(3日間で5時間ほどのプレイだと思う)だった為、レビューと呼ぶにはあまりにもお粗末。感想だと思ってください。
どういうゲームかよくわからないという方もいると思うので、とりあえず紹介からいきましょうか。
一言で表すとこんな感じです。
舞台はウィルスによって荒廃したNY(マンハッタン)。
主人公は「Division」という組織に属するエージェントで、街に蔓延る悪を駆逐し市民を助ける為に戦う。
(ストーリーはなんとなくなので大体こんな感じということで)
現代よりもかなり技術が進んでいて、情報がVR(主人公視点)で見られるのがかっこいい。見た目はウォッチドッグスに似ていると思う。
トムクランシーズ風味満載のTPS視点シューターのようでありながら、ゲームシステムはRPGライクな作り。ゲームジャンルも「オンラインRPG」であると明記されています。
プレイヤーレベルあり、スキルツリーあり、PERKSあり。
武器や装備はドロップで、装備レベルやレアリティもありステータスおよびアビリティなどで性能に差があります。
基本はスタンドアローンのオープンワールドRPGとなっています。一部ロビーのように他プレイヤーと交流できる非PVPエリアもありますが、大部分では他プレイヤーと会うことはありません。ただしパーティーを組めば全ての地域で他プレイヤーと一緒にプレイすることができます。
そして、マップ内のダークゾーン(汚染地域である為その他の地域とは隔離されている)がPVPエリアとなっており、オートでマッチングされた他のプレイヤーと戦ったり共闘したりできます。
ダークゾーンでは特別な装備がゲットでき、それをダークゾーン外へ持ち帰るのにはそれなりの手順を踏む必要があります。
βテスト内に「ここだけで得られる」という表現があったので、強い武器はダークゾーンから持ち帰るしかないのでしょう。
こんなところです。
シューターっぽいRPGというよりはRPG要素のあるシューターといった印象。システム上はRPGと呼んでもいいレベルなのですが、あまりにも見た目がシューターである為RPGと認識するのは困難。
乱暴に言うとVATSの無いFallou3以降のような感じ。
ゲームデザインではなく、単純な絵作りの話。
プレイヤーは常にTPS視点ながら、VRデバイスを通して見たような視覚効果で情報が表示されます。
設定上主人公の目にも映っているであろうものである為、UI含む画面上の情報が違和感なく視界に溶け込んでいて、RPGに不可欠なダメージ表示やPCの情報(HPなど)を無理なく表示できています。
ノーティドッグは可能な限りゲーム的な情報を表示しないことで映画のような画面を作り、それが成功していますが、一方でDivisionは情報を詰め込むという手法自体が世界観の構築に一役買っています。
画面上の情報過多がむしろ相乗効果となっていると思います。もっとゴチャゴチャしていてもいいってくらい。
絵作りのこだわり、そして巧みさは特筆すべきです。
βではスキルもPERKSも制限されていた為、ビルドのことはいまいちわかりません。
大きく三つのスキルがあってそれをセットして使うようですが、見た感じ数は少なそう。まぁ、Destinyもクラスは三つだしそんなもんでいいのかな?
装備集めはハクスラのような感じでしょうか。ミッションごとにゲットできる(TESの各ダンジョン最下部にある宝箱のような感じ)他、モブ敵も落とします。
それプラスダークゾーン(PVPエリア)でのゲット。
テストではダークゾーンでしか得られないレベルの装備がありましたし、「ダークジーンでしか手に入らない装備がある」とゲーム内で説明がありました。
つまり強い装備をゲットするにはダークゾーンに行かないといけないということだ。ううむ・・・まぁ、おそらくスタンドアローンでは敵の強さも頭打ちでしょうし、強い装備はPVPにしか必要ないのだろうけど。
オンラインRPGと銘打っている以上仕方ないことかもしれませんね。
RPGとはいえコントロールはアクションそのものです。
アクション性はこれぞトムクランシーズといった感じ(そんなにプレイしたことないのですが)。
ありがちなシューターとは比べ物にならないほどにもっさりしています。手ブレも酷くて集弾させるのも難しい。
しかし私はこのくらいでいいと思いますね。RPGだし、CODやBFのように競技性を高めなくても良い。というかあんな動きはTPSだと滑稽に見えてしまうと思う。
これでスキルが豊富だと、それらを駆使して戦闘する楽しみがあると思います。それだけ普通に撃つことを難しくしているということですね。
もし神エイムプレイヤーと凡人プレイヤーが対戦したとしても、凡人プレイヤーがスキルなどを駆使すれば勝てると思います。アクション的なうまさよりも戦略が大事になるバランスはなかなかいいです。後はバランス調整がうまくいけば対戦も面白いと思います。これはテストではわからなかった部分。
一点だけ、不安というか疑問を感じた部分。
この設定では超でかい化物を敵として出すわけにはいきません。
いくら撃っても死なない人間も同様です。
では、強い装備を得るモチベーションをどこに見出せばいいのでしょうか。
ダークゾーンで他プレイヤーを狩る為?
そこでがんばってもまた強い装備を得られるだけなのでは?
ダークゾーン内では他プレイヤーと頻繁に遭遇(テストだからマップが狭かったのかも)します。
しかし、パーティーを組んでいないとすぐに狩られてしまうとか、戦闘がうまくないと全然勝てないということを(無いとは言わないが)制御するシステムとなっています。
特筆すべきは賞金首システムです。
プレイヤーを狩るとポイントが溜まって賞金首(ローグ)になってしまいます。
敵プレイヤーに場所が知らされてしまい、ローグは皆に狙われます。
ダークゾーンで拾ったアイテムを持ち帰るには敵に奪われずに(倒されずに)ヘリに乗せる必要があります。
その為、手当たり次第に戦っていると報酬が得にくくなっているのです。
敵を作るだけ損ということです。
これがあるおかげでプレイヤー同士の戦闘は思っていたよりもずっと少ない。むしろ野良同士で共闘する場面が多く見られて意外でした。野良でも大丈夫。
もちろん手当たり次第に攻撃するウォージャンキーはいますが、非ローグプレイヤーはそいつらを狩ろうとするのでそれほど大きな脅威ではありません。
しかし、ローグシステムのせいで戦闘が起きにくいことはネガティブにも捉えられます。もっと自由にPVPがしたいという方もいるでしょう。
この辺はバランス調整次第でどうとでもなる部分ですが・・・さてどうなるか。
つーかそもそもの話だけど、ダークゾーンでしか良い装備が拾えないのはどうよ。
全域これで良かったんじゃないかと思う。技術的に難しいのかもしれないけど。
疑問もありますが、まぁダークゾーンが面白いのは確かです。
フレを作らない私のような者にとっては、このゆるやかな共闘が心地よい。
全体的に完成度は高いと思います。
単純に、βテストの期間中プレイするのが楽しくて仕方が無かった。
これだけで評価としては○です。
ただし、モチベーションをどこに見出すか?という疑問点も見えました。
PVP主体でプレイする人にはいいでしょうが、PVPを稼ぎ場所として見る人は・・・
この幅の部分がテストでは推し量れなかったし、そもそも言及もされていないように思います。
製品版に期待。
余談ですが、オンラインゲームの広がり(幅)という観点ではDestinyは素晴らしいですよね。
新しい惑星を出せばいいだけですから。
基本理念が違うので比較はできませんけど、敵が人間だけでは強さに限界があるもの。戦車とかが出てくればあるいは・・・ただハイテク兵器が対人用ばかりなんですよ。
The Division
公式HP
http://www.ubisoft.co.jp/division/
1月末に開催されたクローズドβテストに参加したのでその感想をば。
あまりにも短時間(3日間で5時間ほどのプレイだと思う)だった為、レビューと呼ぶにはあまりにもお粗末。感想だと思ってください。
どういうゲームかよくわからないという方もいると思うので、とりあえず紹介からいきましょうか。
終末NYが舞台のオンラインRPG TPS
一言で表すとこんな感じです。
舞台はウィルスによって荒廃したNY(マンハッタン)。
主人公は「Division」という組織に属するエージェントで、街に蔓延る悪を駆逐し市民を助ける為に戦う。
(ストーリーはなんとなくなので大体こんな感じということで)
現代よりもかなり技術が進んでいて、情報がVR(主人公視点)で見られるのがかっこいい。見た目はウォッチドッグスに似ていると思う。
トムクランシーズ風味満載のTPS視点シューターのようでありながら、ゲームシステムはRPGライクな作り。ゲームジャンルも「オンラインRPG」であると明記されています。
プレイヤーレベルあり、スキルツリーあり、PERKSあり。
武器や装備はドロップで、装備レベルやレアリティもありステータスおよびアビリティなどで性能に差があります。
基本はスタンドアローンのオープンワールドRPGとなっています。一部ロビーのように他プレイヤーと交流できる非PVPエリアもありますが、大部分では他プレイヤーと会うことはありません。ただしパーティーを組めば全ての地域で他プレイヤーと一緒にプレイすることができます。
そして、マップ内のダークゾーン(汚染地域である為その他の地域とは隔離されている)がPVPエリアとなっており、オートでマッチングされた他のプレイヤーと戦ったり共闘したりできます。
ダークゾーンでは特別な装備がゲットでき、それをダークゾーン外へ持ち帰るのにはそれなりの手順を踏む必要があります。
βテスト内に「ここだけで得られる」という表現があったので、強い武器はダークゾーンから持ち帰るしかないのでしょう。
こんなところです。
シューターっぽいRPGというよりはRPG要素のあるシューターといった印象。システム上はRPGと呼んでもいいレベルなのですが、あまりにも見た目がシューターである為RPGと認識するのは困難。
乱暴に言うとVATSの無いFallou3以降のような感じ。
とにかくデザインがクール
ゲームデザインではなく、単純な絵作りの話。
プレイヤーは常にTPS視点ながら、VRデバイスを通して見たような視覚効果で情報が表示されます。
設定上主人公の目にも映っているであろうものである為、UI含む画面上の情報が違和感なく視界に溶け込んでいて、RPGに不可欠なダメージ表示やPCの情報(HPなど)を無理なく表示できています。
ノーティドッグは可能な限りゲーム的な情報を表示しないことで映画のような画面を作り、それが成功していますが、一方でDivisionは情報を詰め込むという手法自体が世界観の構築に一役買っています。
画面上の情報過多がむしろ相乗効果となっていると思います。もっとゴチャゴチャしていてもいいってくらい。
絵作りのこだわり、そして巧みさは特筆すべきです。
ゲームとして
βではスキルもPERKSも制限されていた為、ビルドのことはいまいちわかりません。
大きく三つのスキルがあってそれをセットして使うようですが、見た感じ数は少なそう。まぁ、Destinyもクラスは三つだしそんなもんでいいのかな?
装備集めはハクスラのような感じでしょうか。ミッションごとにゲットできる(TESの各ダンジョン最下部にある宝箱のような感じ)他、モブ敵も落とします。
それプラスダークゾーン(PVPエリア)でのゲット。
テストではダークゾーンでしか得られないレベルの装備がありましたし、「ダークジーンでしか手に入らない装備がある」とゲーム内で説明がありました。
つまり強い装備をゲットするにはダークゾーンに行かないといけないということだ。ううむ・・・まぁ、おそらくスタンドアローンでは敵の強さも頭打ちでしょうし、強い装備はPVPにしか必要ないのだろうけど。
オンラインRPGと銘打っている以上仕方ないことかもしれませんね。
RPGとはいえコントロールはアクションそのものです。
アクション性はこれぞトムクランシーズといった感じ(そんなにプレイしたことないのですが)。
ありがちなシューターとは比べ物にならないほどにもっさりしています。手ブレも酷くて集弾させるのも難しい。
しかし私はこのくらいでいいと思いますね。RPGだし、CODやBFのように競技性を高めなくても良い。というかあんな動きはTPSだと滑稽に見えてしまうと思う。
これでスキルが豊富だと、それらを駆使して戦闘する楽しみがあると思います。それだけ普通に撃つことを難しくしているということですね。
もし神エイムプレイヤーと凡人プレイヤーが対戦したとしても、凡人プレイヤーがスキルなどを駆使すれば勝てると思います。アクション的なうまさよりも戦略が大事になるバランスはなかなかいいです。後はバランス調整がうまくいけば対戦も面白いと思います。これはテストではわからなかった部分。
一点だけ、不安というか疑問を感じた部分。
この設定では超でかい化物を敵として出すわけにはいきません。
いくら撃っても死なない人間も同様です。
では、強い装備を得るモチベーションをどこに見出せばいいのでしょうか。
ダークゾーンで他プレイヤーを狩る為?
そこでがんばってもまた強い装備を得られるだけなのでは?
ダークゾーンについて ソロでも大丈夫みたい
ダークゾーン内では他プレイヤーと頻繁に遭遇(テストだからマップが狭かったのかも)します。
しかし、パーティーを組んでいないとすぐに狩られてしまうとか、戦闘がうまくないと全然勝てないということを(無いとは言わないが)制御するシステムとなっています。
特筆すべきは賞金首システムです。
プレイヤーを狩るとポイントが溜まって賞金首(ローグ)になってしまいます。
敵プレイヤーに場所が知らされてしまい、ローグは皆に狙われます。
ダークゾーンで拾ったアイテムを持ち帰るには敵に奪われずに(倒されずに)ヘリに乗せる必要があります。
その為、手当たり次第に戦っていると報酬が得にくくなっているのです。
敵を作るだけ損ということです。
これがあるおかげでプレイヤー同士の戦闘は思っていたよりもずっと少ない。むしろ野良同士で共闘する場面が多く見られて意外でした。野良でも大丈夫。
もちろん手当たり次第に攻撃するウォージャンキーはいますが、非ローグプレイヤーはそいつらを狩ろうとするのでそれほど大きな脅威ではありません。
しかし、ローグシステムのせいで戦闘が起きにくいことはネガティブにも捉えられます。もっと自由にPVPがしたいという方もいるでしょう。
この辺はバランス調整次第でどうとでもなる部分ですが・・・さてどうなるか。
つーかそもそもの話だけど、ダークゾーンでしか良い装備が拾えないのはどうよ。
全域これで良かったんじゃないかと思う。技術的に難しいのかもしれないけど。
疑問もありますが、まぁダークゾーンが面白いのは確かです。
フレを作らない私のような者にとっては、このゆるやかな共闘が心地よい。
総評
全体的に完成度は高いと思います。
単純に、βテストの期間中プレイするのが楽しくて仕方が無かった。
これだけで評価としては○です。
ただし、モチベーションをどこに見出すか?という疑問点も見えました。
PVP主体でプレイする人にはいいでしょうが、PVPを稼ぎ場所として見る人は・・・
この幅の部分がテストでは推し量れなかったし、そもそも言及もされていないように思います。
製品版に期待。
余談ですが、オンラインゲームの広がり(幅)という観点ではDestinyは素晴らしいですよね。
新しい惑星を出せばいいだけですから。
基本理念が違うので比較はできませんけど、敵が人間だけでは強さに限界があるもの。戦車とかが出てくればあるいは・・・ただハイテク兵器が対人用ばかりなんですよ。
コメント
コメント一覧 (4)
E3の実写レベルと騒がれたトレイラーからの落差からなにかと叩かれてますが充分雰囲気ありますよね。
ゲーム部分は敵硬いってのがちらほらありますがlv制ですから順々に硬く強くしないと調整厳しそうです。
あそこからゲームデザインを損なわずにプレイヤーにやり応えを与えるにはどうすればいいんでしょうか。
グラフィックから設定からリアル志向な印象だからやっぱりそこだけ浮く様な違和感があるといえばそうです。
falloutなんか敵硬いと妙に嬉しくなるんですけどね、前記事のnfs等のレーズゲームでよく聞くラバーバンドAIみたいな感じでずっとそのジャンルが抱える問題な気がします。
コメントありがとうございます。
え、グラ叩かれてる感じですか。
UBIのトレーラー商法に慣れてしまっているのか、「このくらいの劣化なら上等上等」なんて思っていました。
私も空気感が良いと思います。挙動のリアルさ含めてカッチリした絵作りですよね。落差を考えなければかなりいいレベルかと。
敵の固さについては「これRPGだから!」と言ってしまえばそこまでですが、少し違和感は感じますね。
この低レベルでそれを感じてしまうと後々不安はあります。同じ容姿の暴徒でもレベル差でダメージ通らないとか。パーカーにどんだけ防御力あんねんという話になりますし。
このジャンルでRPGは難しいですよねぇ。
コメントありがとうございます。
ソロプレイについてとダークゾーンについてのことを書くのを忘れていました。追記します。
ストーリーは・・・テストでも大きく取りあげられていなかった印象ですし、トレーラーなどでも強調していませんよね。
一応ストーリーはあるようですが、正直全く期待していません。オンラインRPGなんてストーリーはあって無いようなものですし。
終着点は・・・やはりダークゾーンの覇者ということになるのでしょうか。