ウィッチャー3はキャラの表情が素晴らしい!

ここまで表情で語るゲームが過去にあっただろうか!




などとこれまで散々言ってきました。そしておそらく各地でも言われていることだと思います。



本編でも十二分に語る表情を見せてくれた本作ですが、まさかDLCで本編以上の「ベスト表情表現」を見せるとは。



追加DLC「無情なる心」にて出会った"雄弁に語る表情"とその演出の妙について。


この話は物語の芯となる部分に深く関わりますので、「無情なる心」をクリアしていない方は読まないように。









問題のシーンとはここ。


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オーディムとの知恵比べに勝利しオルギエルドを解放した直後。

フォン・エベレック家に代々伝わる剣をゲラルトに渡すシーン。


受け取る際に、抜き身の刃によってオルギエルドの手が切れてしまいます。

自分の手から血が出るのを黙って見つめるオルギエルドの表情。



これ!この表情!

ウィッチャー3でのベストオブ表情をあげたい。

良いシーンは数あれど、これほど物語を感じさせるものはない!
表情だけではなく演出やバックボーン諸々含めてですが素晴らしい!




傷つけば血が出るという当たり前のことをオルギエルドは切望していた。

それが叶った瞬間。

不死の解消を象徴するような血。

ただしどうでしょう。彼のこの表情。
喜ばしいことのはずなのに、なんとも微妙な表情をしています。


見る者によって読み取ることのできる感情は違うかもしれません。単に「いってーなぁ」くらいに見る方もいるでしょうし、それが別に間違いだとも思いません。

しかし私には「恐れ」に感じられました。


人類が、生物が平等に持つ死への恐怖ですが、常に怯えている人は居ないと思います。
危機に瀕した時とか病気になった時とか、死というものが身近に感じられて初めて恐れるものです。



この時オルギエルドはオーディムと取引をして以来始めて死を意識したわけで、一時亡くしていたが故に死の恐怖は大きかったことでしょう。

歩み寄るオーディムに怯えていた時のように。



死の恐怖と生の実感、そして念願が叶ったのだという証拠。

それぞれが入り混じった感情がこの表情だったのではないか。




深読みしたせいで拡大解釈が過ぎる結論のような気もしますが、その辺を加味してこのシーンを見ると胸にくるものがあります。



表情の作りなど映像技術的なもの以上に、ストーリーテリングと演出でこの表情をとても雄弁なものに見せる技術が素晴らしい。



"血塗られた美酒"にも期待が持てますね。