タイトルでもう終わった感のあるレビュー。


2016年1月28日発売


三国志13

visual


ちなみに私がやったのはPC版なのでパッドでの操作感などはわかりません。

起動もロードもかなり軽いですね。



黄巾張遼配下プレイ、群雄割拠曹操君主プレイ、反董卓連合孫堅生存ルート君主プレイ

この三つをやりました。全て上級。




概要・特徴



三国志の登場人物を操作し中華統一を目指すシミュレーションゲーム。

大きな特徴としては
「武将プレイ」
「絆システム」
「任務状システム(役職システム含む)」
の三つを挙げたい。

一言で言うなら武将同士の繋がりにフォーカスした三国志。

武将プレイの為の絆システムであり任務状システム。半RTS戦闘も武将プレイにマッチしている。


選択肢が狭くシンプルな作り。

シミュレーションゲーム初心者でも問題なくプレイすることができると思う。



いくつかの項目ごとにレビューしたいのでいいところと悪いところでざっくり分けて要素を列挙する形にします。


 




いいところ



任務状システム


従来の三国志では行動力という数値で表していた部分。

畑を作るには行動力20とか、外交は行動力60とかだったのが、今回は指示できる行動が任務状の数に依存。

その為、自分の役職によって行動の量が変わり、上にいけばいくほど勢力内での影響力が増す。
太守になれば重臣を任命でき、重臣の数だけ行動が増えるのでその分やれることが増える。
重臣の種類でやれることの種類も変わるのでプレイに幅が出る。しかしこの差がもっと大きくても良かったと思う。あまり差が無い。


任務状システムは武将プレイにマッチしていて良いシステムだと思います。

これのおかげで全体的に良くなっています。むしろ、これが無かったら中華を統一する前にやめていたかもしれない。ここだけは褒められる。



采配戦闘


戦闘全体は粗もある(後述)ものの、采配戦闘は悪くないと思う。

自分がいる時だけ采配できたり、役職によって何部隊か任されたりとなかなか面白い。後は普通。






悪いところ



役職関係



人事関係のシステムに自由度が皆無で、君主に言われたら従う他ありません。

これのせいで配下プレイが絶望的につまらない。

下っ端の頃はいいですが、がんばればがんばるほどに位は上がり、最終的には大都督になります。

大都督になると勢力のほぼ全ての都市が自分の管轄となり、しかも君主ほどの人事権がありません。
しかも、プレイヤーが都督になったタイミングで君主は何もしなくなります。まぁ防衛では自ら出陣したりもするのですが、プレイヤーの管轄都市(つまりは所属勢力のほぼ全都市)の防衛も全て手動になります。もし攻められたら、プレイヤーが防衛部隊を編成しない限りサンドバック状態ですぐに落とされる。バカかお前は。


凄く多くの仕事を押し付けられることになり大変面倒で、そして、なんと辞することはできません。


人事に対しての発言権があれば少しは良くなると思います。君主に対して「俺を太守にしろい!」とか進言できれば面白いのに。つーか、なんでできないんだ?

大都督を断ることができれば配下プレイも悪くないかもしれない。



絆システム


絆レベルを上げても忠誠が低いと下野するし、他の陣営にいる仲の良い武将も忠誠が高いと相手にしてくれません。

義兄弟に対して「なぁ、俺の勢力に来ない?」と言ったら「我が主を愚弄するか!」なんて怒られる。関羽は劉備の元に帰ったやんけ・・・全体的に萎える展開が多いです。
絆の力をもっと広域にしてくれると意味のあるものに変わると思うのですが。

絆を結ぶメリットが少ないのよね。




兵役人口


えらく簡素な内政システムですが、兵数システムはいけない。

兵役は毎月増えていくのに加え、帰還兵と傷兵(現地解散で戻ってくる兵・時間経過で回復する兵)が面倒臭いしファンタジー過ぎてどうも・・・

傷兵の回復速度を自分で設定できればいいんですけどね。

終盤なんかは戦っても戦ってもどこからともなく補充される兵数に辟易としてきます。



仕官ありき


10にはあった放浪軍がありません。

在野だとやることありません。絆アップや能力上げもどこかに属していた方が簡単です。

君主の力を覆すほどの謀反をするには膨大な時間が必要です。



どこかに仕官しないと全く楽しくない上に、仕官したら行く行くはクソ面倒な大都督。

つまり、君主プレイをしろということです。正直、君主プレイなら悪いゲームではないと思います。12より圧倒的に面白いよ。



勢力動向


デフォの設定では史実準拠になっています。

この設定だと、AIが史実(演義も)通りに侵攻します。

その為、これまでのシリーズのように南の空白都市が全て劉表の支配下に置かれたり、武将の質に物を言わせて曹操が躍進したり、董卓が漢中・蜀の覇者になったりといった展開にはなりません。


イベントが起きやすいなどの良い面もありますが、空白都市があるのに何故誰も取らない?何故弱小勢力に攻めないんだ?と疑問に思ってしまうことになると思います。

個人的には史実準拠ではなく仮想モードにすることをおすすめします。史実侵攻はランダム性が皆無でつまらん。



武将数


在野武将が少ないのでとにかく武将数が足りません。

余剰が生まれないと考えるとバランスはいいのかもしれません。

君主+君主重臣で4人、太守+太守重臣で4人、都督がいる都市では更に4人。内政で最大限の開発力を持たすならこれだけ必要で、更に出陣となれば10部隊×3人で30人編成できますが、そんなのは終盤かつ武将を1都市に集中させなければ無理。

システム的にもっとたくさんの武将が居た方が面白いと思います。少しは育てることもできるし、カス能力の武将がたくさん居てもいい。


しかし、これは自分で登録すれば解消可能なのでやれという話か。面倒だけど。







総評 PK制度やめろや



これに尽きる。

ここまで書いてきてわかったと思いますが、どれもこれも少しの改善で良くなる要素ばかり。


これが他のメーカーのゲームなら「こりゃ駄目だ」で終わりなんですが、koeiの場合「PKの為にわざと削ってないか?」と思ってしまうんですよ。

ただでさえ高いゲームを買わされて、PKのせいでわざとつまらなくしてるのではないかと思うような出来なんて裏切りですよね。


まぁ、今に始まったことじゃないけどな!


信長の野望 創造もPKで格段に良くなったし、おそらく三国志13もそうだろうよ!



総評としては、PKを待ちましょうということで。


良い言い方をすれば、ベースとしては悪くないです。PKで化ける可能性は充分にあると思う。